国語・漢字界隈では、2000年のJIS漢字コード改正、2010年の常用漢字表改定は、地殻変動にも等しい大変革。
これらを乗り越えられなかった(つまり、それ以降に改訂されていない)辞書はーー時代を超える大部な「大辞典」を除いてーーたとえ現行品として販売されていても、すでに骨董品と化している(死んでいる)。
具体的には――
【角川】ここは死んでるのが多い。経営体質が死んでるのか。
▶角川漢和中辞典
1959年刊。かつての「名著」。ワタクシも持ってた。もはや古文書。それでも、改訂せずに今も角川の公式で売ってるって、マジ?
▶角川 新国語辞典
1980年でストップ。なんと42年前! これも古文書。「新」の字に騙されてはいけないーー以下同様。
▶角川国語辞典 新版
1986年でストップ。
▶角川 最新国語辞典
「新」の後継が「最新」、というつもりだったんだろうか。1987年でストップ。
▶角川 最新漢和辞典
1995年でストップ。
▶角川 必携国語辞典
1995年でストップ。
▶角川 必携漢和辞典
1996年でストップ。
【旺文社】
▶旺文社漢和辞典
1993年でストップ。後継は「旺文社漢字典」(高校生用)と「標準漢和辞典」(中学生用)
【大修館】
▶大修館 現代漢和辞典
1997年でストップ。
【三省堂】――下の2つは、三省堂のwebではいずれも「品切れ」になっているので、新本の残りは本屋の在庫だけか(あれば)。
「三国」とペアにしたかったんだろうけど、1990年でストップ。
「新明国」とペアにしたかったんだろうけど、1992年でストップ。後継は「新明解現代漢和辞典」(2012)
よく見ると、漢和辞典はたくさん討ち死にしてるけど、国語辞典が死んでるのは、角川だけか。角川の国語辞典事業は、四半世紀前に終わった、ということかな。